世界銀行統計からQGIS地図をつくる

 

 

 

イブン・バツータ(1304-1369年頃)

 

  • 1.準備

  • 2.図形表現図を作る

  • 3.図形表現図を調整する

  • 4.階級区分図の作成

  • 5.画像として利用するために

1 QGISで統計地図(コロプレスマップ・図形表現図)を作ろう

私は,グローバル化や地球規模の諸課題を授業で取り上げていく上では,グローバルスケールの統計地図をもっと生徒に考察させるべきだと考えてするるそんな考えから以前,GISビギナー向けに「世界銀行統計を使ってMANDARA地図を作るための支援コンテンツ」を作成し,そのトリセツをGEOLINKの地理屋のスキルブック上で公開した。またさらにそれを副次的に利用することで,「世界銀行統計を使って地図太郎地図をつくる」方法も公開した。今回は,GISにある程度慣れてきた方向けに,「世界銀行統計を使ってQGIS地図をつくる」方法を公開した。QGISは,学校のタブレットやコンピュータ教室のPCにインストールするには,ファイルサイズが大きすぎ,機能が多すぎてGISビギナーには正直向かないが,地図投影法の変更ができたり,作った地図をSVG形式かpdf形式で保存することで,Illustratorでの二次加工に使えるなどの卓越した点はある。そのためこうした方法の公開を行った。作図方法の原理は,「世界銀行統計を使って地図太郎地図をつくる」と同じで,MANDARA地図を作るために私が作った支援コンテンツを副次的に利用する方法である。正直,直接,QGISで世界銀行統計を加工して地図を作るよりも,時間短縮ができると思う。興味のある方は,ちよっとのぞいていただければと思う。

2 まず「世界の統計地図をつくるための準備品】をそろえよう 

 (1)GISソフトMANDARAの最新version・・・・・・・・・・・・・最新版はここからダウンロードする。

 (2)GISソフトQGISの最新version・・・・・・・・・・・・・最新版はここからダウンロードする。

 (3)田中の自作コンテンツ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ここからダウンロードする。

3 まずは図形表現図から作る。

ここでは図形表現図形式で作図した「人口分布図ファイル(MANDARA形式)」を開いて,そこからShapefileを作り,下のような手順でQGISで加工していく。

1 まずファイルが開くと,左のような画面が表示される。

2 そうしたら次に,上のツールバーの「ファイル」→「シェイプファイル」→「シェイプファイル出力」で,地図をshapefile化したものを作る。ファイル名は「人口」などにしておく。

 

3 続いて今度はQGISを起動させて,上のツールパーの「レイヤ」→「レイヤの追加」→「ベクトルレイヤの追加」で,先ほどの「人口Shapefile」を追加する。

4 するとこのような国境線だけが入った世界地図が表示される。

5 続いて今度は,上のツールバーの中にある「円グラフのアイコン(レイヤグラフオプション)」をクリックして左図のようなウィンドウを表示させる。そしてまずその左上にある「ダイヤグラムなし」の所にマウスを合わせ,そこに表にされるメニューで「パイチャート」を選択する。

 

6 次にウィンドウ左のメニューから「属性」を選択し,自分が表示させたい年次を選択し,「+(追加)」する。たとえば2014年の人口を表示させたい場合は,左図のようにする。

7 続いてはウィンドウ左のメニューから「外見」を選択し,可視性というところの「すべてのダイアグラムを表示する」のチェックをはずし,「データで定義された可視性」にチェックを入れて,自分が表示させたい年次,この場合は「2014」を選択する。

8 続いてはウィンドウ左のメニューから「大きさ」を選択し,可視性というところの「データで定義された可視性」にチェックを入れて,そこで自分が表示させたい年次,この場合は「2014」を選択する。そして次に「最大値」の右側にある「検索」ボタンをクリックし,暫定的に下の「大きさ」の数値を「1」として,右下の「適用」をクリックする。「領域」はそのままにしておく。

それで図形が表示された所で,円のサイズをさらに大きくしたい場合は,「大きさ」の数値を「2,3・・・」と引き上げていき,調整する。

9 大きさを「5」にするとこのような表示となる。ただこの状態では円の位置がずれている。

10 そこで次に「配置」をクリックして,その右に表示される同じ「配置」という名前のメニューをクリックして,メニュー上の「ポリゴンの内部」を選択する。そして右下の「適用」をクリックする。すると左の図のようにに図形の位置が補正された図が表示される。

 

11 最後に「凡例」をクリックして,表示されるウィンドウの中にある「ダイアグラムサイズの凡例にエントリ表示」にチェックを入れる。以上の作業をして右下の「適用」ボタンをクリックすると,左側に凡例が表示される。

4 図形表現図を調整する

12 これで図形表現図の原図は完成したが,次に色の調整を行う。

13 まず上のツールバーの「プロジェクト」をクリックし,表示された選択メニューから「プロジェクトプロパティ」を選択する。

14 そして「背景色」の所で,「白色」を選択し,「OK」「適用」ボタンをクリックする。

15 するとこのように背景色が白になる。ただしこのとき,図形表現図の「円」は非表示となる。だがその点はむしして,次の陸地部分の着色を行う。この場合も,「白色」とする。

16 そのためには続いて,上のツールバーの「レイヤ」をクリックし,表示される選択メニューから「プロパティ」を選ばなければならない。

17 「プロパティ」を選択するとまもなく,左側のような小ウィンドウが表示されるが,そこで「シンプル塗りつぶし」をクリックし,そこで「塗りつぶし色の選択」で「白色」を選択する。そしてここでも「OK」「適用」ボタンをクリックする。

18 すると隠れていた図形が表示される。これでQGISの図形表現図の「原図」が完成である。

19 なおこの「図形表現図」については,QGIS上では,棒グラフパターンのものもある。このパターンの地図を作るには,上のツールバーから「レイヤプログラムオプション」を選び,左上の選択メニューから「ヒストグラム」を選択すればよい。

20 またMANDARAよりも卓越している所として,地図投影法の選択,中心位置の設定ができることがある。つまりこの場合,まず上のツールバーの「プロジェクト」をクリックし,表示される選択メニューから「プロジェクトプロパティ」を選び,左のような小ウィンドウを表示させる。表示されたら,次は,地図投影法などを選択する「CRS」という場所をクリックする。そして左上の「オンザフライCRS変換を有効にする」にチェックを入れる。あとはその下側にある「世界中の空間参照システム」の中にあるメニューから地図投影法を直接選ぶか,エケルト図法の地図を作りたければ,上の「フィルタ」という所に英語で「eckert」などの語を入れて,検索する。すると下に「エケルト図法」が何パターンか表示されるが,正積図法はエケルトUか,Wなので,「World-EckertW」を選択する。そして「適用」ボタンをクリックする。

 

20 すると,左図のようなエケルト図法の図形表現図ができる。

5 階級区分図の作成

1 まずファイルが開くと,左のような画面が表示される。これは「農家1人当たりの経営規模」のMANDARAファイルを開いたものである。

2 まず上のツールバーにある「ファイル」をクリックし,「シェイプファイル」→「シェイプファイルの出力」を選択していく。そして任意の名前で,ファイルを保存する。この場合は「農家一戸あたりの経営規模」である。

3 続いて今度はQGISを起動させて,上のツールパーの「レイヤ」→「レイヤの追加」→「ベクトルレイヤの追加」で,先ほどの「人口Shapefile」を追加する。

4 するとこのような国境線だけが入った世界地図が表示される。

5 続いて,左の「レイヤパネル」の所で,「農家一戸当たり経営規模」をクリック。さらに上のツールバーの「レイヤ」をクリックして,表示されたメニューの「プロパティ」を選択する。

6 すぐに小ウィンドウが表示されるが,選択メニューの「スタイル」をクリックする。そしてさらに右側に表示されたシートの一番上にある「単一シンボル」と表示されたメニューのうち,「段階に分けられた」をクリックする。

 

7 そして,まず「カラム」の所で,地図化したい年次を選択する。この場合は「2015年」である。

8 続いて「色階調」の編集ボタンをクリックし,「グラデーションカラーランプ」という小ウィンドウを表示させ,一番上の「連続的」と出ている所のメニューから「離散的」を選択し,「OK」ボタンをクリックする。

9 続いて下の「モード」の所で,階級区分の仕方を設定するが,ここでは「等間隔」で設定する。そして設定したあとは,下の「分類」ボタンをクリックする。すると自動的に「等間隔」の階級区分が行われる。階級の数を増減させたいときは,以上の操作の前に左の「分類数」の数字を調整すればよい。

10 あとは小ウィンドウの右下にある「適用」「OK」ボタンをクリックすれば,階級区分図の原図が完成である。あとの地図投影法の変更などは,「図形表現図の調整」の所で触れたのと同じ手順で行えばよい。

6 画像として利用するために

1 そして最後肝心なのは,ペーパーベースあるいは,powerpointなどに貼り付け,統計地図を活用できるようにすることである。まず単純に「ピクチャ形式」のものが得たいという場合は,上のツールパーから「プロジェクト」をクリックし,表示されたメニューから「画像として保存」を選択すればよい。画像形式は,様々なものが選択可能である。

2 また原図をIllustratorなどで加工し,より精緻な地図を作りたい場合は,「svg形式」か「pdf形式」かどちらかの形式でファイルを保存するのがお勧めである。つまり,上のツールパーから「プロジェクト」をクリックし,表示されたメニューから「新規プリントコンポーザ」を選択する。

3 すると「コンポーザタイトル」という入力メニューが表示されるが,そこでは「農家一戸当たりの経営規模」など任意のタイトルを入力し,下の「OK」ボタンをクリックする。

4 次に表示されるのは,左のような画面である。

5 ここでは上のツールバーから「レイアウト」を選び,すぐに表示されるメニューから「地図を追加」を選択する。すると下の白紙のスペースに「マウスで範囲指定」ができるようになる。

6 実際に範囲指定すると,左のように地図が表示される。

7 あとは上のツールバーから,「コンポーザ」を選択し,そこで「pdfとしてエクスポート」か,「svgとしてエクスポート」を選びファイルを保存すれば,Illustrastratorなどで二次加工できるデータとなる。

8 なお図に「凡例」を反映させたいときは,上のツールバーから「レイアウト」を選び,そこで「凡例を追加」を選択する。すると下の白紙のスペースに「マウスで範囲指定」ができるようになる。

 

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