1 QGISで統計地図(コロプレスマップ・図形表現図)を作ろう
私は,グローバル化や地球規模の諸課題を授業で取り上げていく上では,グローバルスケールの統計地図をもっと生徒に考察させるべきだと考えてするるそんな考えから以前,GISビギナー向けに「世界銀行統計を使ってMANDARA地図を作るための支援コンテンツ」を作成し,そのトリセツをGEOLINKの地理屋のスキルブック上で公開した。またさらにそれを副次的に利用することで,「世界銀行統計を使って地図太郎地図をつくる」方法も公開した。今回は,GISにある程度慣れてきた方向けに,「世界銀行統計を使ってQGIS地図をつくる」方法を公開した。QGISは,学校のタブレットやコンピュータ教室のPCにインストールするには,ファイルサイズが大きすぎ,機能が多すぎてGISビギナーには正直向かないが,地図投影法の変更ができたり,作った地図をSVG形式かpdf形式で保存することで,Illustratorでの二次加工に使えるなどの卓越した点はある。そのためこうした方法の公開を行った。作図方法の原理は,「世界銀行統計を使って地図太郎地図をつくる」と同じで,MANDARA地図を作るために私が作った支援コンテンツを副次的に利用する方法である。正直,直接,QGISで世界銀行統計を加工して地図を作るよりも,時間短縮ができると思う。興味のある方は,ちよっとのぞいていただければと思う。
2 まず「世界の統計地図をつくるための準備品】をそろえよう
(1)GISソフトMANDARAの最新version・・・・・・・・・・・・・最新版はここからダウンロードする。
(2)GISソフトQGISの最新version・・・・・・・・・・・・・最新版はここからダウンロードする。
(3)田中の自作コンテンツ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ここからダウンロードする。
3 まずは図形表現図から作る。
ここでは図形表現図形式で作図した「人口分布図ファイル(MANDARA形式)」を開いて,そこからShapefileを作り,下のような手順でQGISで加工していく。
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1 まずファイルが開くと,左のような画面が表示される。 |
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2 そうしたら次に,上のツールバーの「ファイル」→「シェイプファイル」→「シェイプファイル出力」で,地図をshapefile化したものを作る。ファイル名は「人口」などにしておく。
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3 続いて今度はQGISを起動させて,上のツールパーの「レイヤ」→「レイヤの追加」→「ベクトルレイヤの追加」で,先ほどの「人口Shapefile」を追加する。 |
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4 するとこのような国境線だけが入った世界地図が表示される。 |
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5 続いて今度は,上のツールバーの中にある「円グラフのアイコン(レイヤグラフオプション)」をクリックして左図のようなウィンドウを表示させる。そしてまずその左上にある「ダイヤグラムなし」の所にマウスを合わせ,そこに表にされるメニューで「パイチャート」を選択する。
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6 次にウィンドウ左のメニューから「属性」を選択し,自分が表示させたい年次を選択し,「+(追加)」する。たとえば2014年の人口を表示させたい場合は,左図のようにする。 |
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7 続いてはウィンドウ左のメニューから「外見」を選択し,可視性というところの「すべてのダイアグラムを表示する」のチェックをはずし,「データで定義された可視性」にチェックを入れて,自分が表示させたい年次,この場合は「2014」を選択する。 |
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8 続いてはウィンドウ左のメニューから「大きさ」を選択し,可視性というところの「データで定義された可視性」にチェックを入れて,そこで自分が表示させたい年次,この場合は「2014」を選択する。そして次に「最大値」の右側にある「検索」ボタンをクリックし,暫定的に下の「大きさ」の数値を「1」として,右下の「適用」をクリックする。「領域」はそのままにしておく。
それで図形が表示された所で,円のサイズをさらに大きくしたい場合は,「大きさ」の数値を「2,3・・・」と引き上げていき,調整する。 |
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9 大きさを「5」にするとこのような表示となる。ただこの状態では円の位置がずれている。 |
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10 そこで次に「配置」をクリックして,その右に表示される同じ「配置」という名前のメニューをクリックして,メニュー上の「ポリゴンの内部」を選択する。そして右下の「適用」をクリックする。すると左の図のようにに図形の位置が補正された図が表示される。
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11 最後に「凡例」をクリックして,表示されるウィンドウの中にある「ダイアグラムサイズの凡例にエントリ表示」にチェックを入れる。以上の作業をして右下の「適用」ボタンをクリックすると,左側に凡例が表示される。 |